投稿者
 メール
  題名
  内容 入力補助動画検索<OBJECT>タグが利用可能です。(詳細)
    
 URL
[ ケータイで使う ] [ BBSティッカー ] [ 書込み通知 ] [ teacup.コミュニティ ]

投稿募集! スレッド一覧

スレッド作成 他のスレッドを探す

[PR] 求人情報パート アクトシステム 長野の求人・転職 新宿 インプラント 物流コスト
teacup. ] [ 無料掲示板 ] [ プレミアム掲示板 ] [ teacup.コミュニティ ] [ ブログ ] [ チャット ]

全83件の内、新着の記事から10件ずつ表示します。 1  2  3  4  5  6  7  8  9  |  《前のページ |  次のページ》 

皆さま10月3日 No1

 投稿者:朝妻 力  投稿日:2006年10月 3日(火)20時49分57秒
返信・引用
  たいへん長らくお待たせいたしました。
ご依頼の添削依頼・質問への回答です。句作りにお役立て下さい。
雲の峰は会員作品を中心にした月刊俳誌です。作品の紹介・鑑賞・連載などに加え、句会での指導を筆録した「俳句の肝どころ」など、初心の皆さまでも楽しみつつ俳句の勉強ができます。
★半年会費(6000円)又は1年会費(12000円)をご納入いただきますと会員になれます。会員には月刊俳誌「雲の峰」をお送りします。
★入会後1年間は特別添削指導を行います。1ヶ月5句。無料です。
★入会時に1年会費をご納入された皆様には、皆川盤水編「実用季寄せ」または朝妻力句集「晩稲田」を差し上げております。
雲の峰ホームページの「雲の峰紹介・新会員募集」
http://www2.ocn.ne.jp/~riki/intoro/indexe.htm
ご参照の上見本誌をお申込み下さい。

ろみお様
原句 杖とめて煌く露に励まされ
感想 まず句形について。原句をみますと「とめて……」「露に……」「励
   まされ……」とすべて言いさしの形になっていますね。
   とめて、露にの言いさしはそれぞれ励まされが受けてくれるので
   すが、励まされを受けてくれる動詞・助動詞が見あたりません。
   ということは言いっぱなしの形。俳句は一箇所をしっかりと言い
   止めます。言い止めとは終止形にすることで、切りと言います。
   もうひとつ、励まされるとか癒されるとかいう言葉がよく出てき
   ますが、自然のあれこれを美しいと感じること自体が励まされた
   り癒されたりしているわけですから、言わずもがなの言葉……と
   いう気がします。
添削 杖止めて煌めく露にしばし立つ

トツ様
原句 金堂や杜を禊げる朝の霧
感想 金色堂とのことですが、単に金堂といいますと、本尊を安置する
   堂をさしますので、もし平泉の金色堂であれば少々意味が異なっ
   てしまいます。ここは金色堂という固有名詞をそのまま使った方
   が誤解を与えなくてすみす。
   なお、禊ぎ・祓えは「夏越の祓」を前提として季語となっていま
   す。そこを注意して使えば問題ありません。
添削 金色堂を祓ふごとくに朝の霧

池田 楓様
原句 拭ひたる眼鏡に秋の声をきく
感想 いい感覚です。これだけの感性をお持ちですので、あとは季語と
   か言葉の使い方に留意しながらお励み下さい。
   秋声が季語ですが、これは風雨物の音などから秋を感じること。
   眼鏡が秋声を出しているのは少々いいすぎとなります。また、秋
   の声と言ってますね。ということは聞えているということです。
   ということでここでは聞くが邪魔になってしまいます。
添削 秋声やケースに革の眼鏡拭き
   秋声と眼鏡拭きとの距離を離して表現してみました。

弥太郎様
原句 朝市や能登の幸みな露置いて
感想 輪島の朝市の様子でありましょう。それも朝まだ早い時間帯……
   という印象は伝わるのですが、「みな」が言い過ぎ。中には露をも
   たない物もたくさんあるからです。
添削 朝市の露の生まるる能登の幸

至言様
原句 廃屋の大樹によらば割石榴
感想 割石榴……。割れた石榴のことでしょうか。熟れ石榴であれば分
   かるのですが、割石榴は少々無理。上達しようとお思いでしたら、
   ぜひ辞書で調べてからお使い下さい。
   寄るの未然形「寄ら」に接続する「ば」ですがこれは仮定の順接
   条件を示す形。つまり「寄るのであれば」というニュアンスにな
   ります。単に「寄ったら」という意味でしたら「寄れば」が正解。
添削 廃屋を背に石榴の割れをりぬ   背=せな
   というような形になります。

朝子様
メッセージありがとうございました。俳句は17文字の自分詩、そして
1日1行の自分史。これからもお楽しみ下さい。

きまいら様
すみません。ちょっと思いつきません。思いついたり調べたりしても結
局は、しなくてもよいあら探しをするニュアンスもあります。むしろ茫
洋としているからこそいい、という俳句もあるかもしれません。

川村淳子様
原句 電線に鳩五羽並び秋澄みぬ
感想 土鳩でしょうか。それとも山鳩でしょうか。土鳩であれば珍しく
   ないように思いますが、山鳩とするとめったに見れない光景。
   電線、五羽と言えば、並ぶは不要になります。
添削 電線に五羽の山鳩天高し

岩田 勇様
原句 秋晴れや生死元より無一物
感想 季語があって575で……。俳句ではあると思うのですが、要す
   るに作者の想念から生まれた一句。感動ではなく感慨の一句でし
   ょうが、しかしそんなに珍しい発想とも言えません。古くからあ
   る概念を借りた印象で、いわば釈教調とでも言える内容です。
   出来たら五感(目・耳・鼻・舌・皮膚)で直接感じた感動をお詠
   みになって下さい。

kunitto 様
原句 見送りの影夕闇に秋の声
感想 見送りの影、少々無理のある言い方になってしまいました。例え
   ば「見送れる影」とするのが正しくなります。あと言葉の順を整
   理してみます。
添削 秋声や見送れる影闇に溶け

敬ちゃん
原句 熱帯夜夜汽車の音が消えてゆき
感想 文語を覚える……。文語でしっかりと作っている俳句結社に入る。
   そこで作品と添削を見比べながら、沢山作ることが一番の近道で
   す。文語の参考書を買ってきて読んでも役に立ちません。ともか
   く、実作を通じて覚えることが一番です。
   原句、「ゆき」が「行く」の連用形です。ということは「ゆき」を
   受けるべき用言が必要なのですが、それがありません。つまり、
   「行き……」と言いっぱなしになっています。読者は消えて行っ
   てどうなったのだろう……と迷うばかり。言い切るべきところは
   しっかりと言い切りましょう。
   また熱帯夜・夜汽車。夜の重なりも少々気になりますので
添削 暑き夜の音遠離る終列車

杉浦太一様
原句 稲秋の越後流るる信濃川
感想 稲の秋という言い方はありますが、稲秋はどうでしょうか。季語
   は俳人の約束事であるだけに、歳時記に採録されている季語を使
   いたい気がします。
   越後流るる信濃川 ですがこれは実際の感動や驚きがなくてもで
   きるフレーズですね。要するに杉浦さんご自身の発見がなくても
   できるフレーズ。俳句は作者独自の詩情把握を目指しますので、
   やや安易なフレーズとなります。
   そんなことを念頭にご再考下さい。

浅井吉雄慈様
原句 道端で聞く京言葉野菊晴
感想 道端で聞く京言葉から具体的なイメージの湧いてこない点がつら
   い。添削句をみて下さい。
添削 野菊晴行き交ふ人の京言葉
   としますと、情景は少しは伝わるようになると思います。

六平様
原句 狛犬の鼻にとまりし蜻蛉かな
感想 とまりしの「し」ですが、これは過去回想の助動詞「き」の連体
   形。原句では現在進行している状況ですので「し」は誤用となり
   ます。「止まる蜻蛉」「止まれる蜻蛉」が正しい表現となります。
   狛犬は正確には獅子狛犬の対を言います。角の生えているのが狛
   犬。そうでないのが獅子(ライオン)となります。鼻でもいいの
   ですが蜻蛉は高く尖っているものを好んで止まりますので、ここ
   は角に止まったとした方が現実的になります。
添削 狛犬の角に休める赤蜻蛉

http://www2.ocn.ne.jp/~riki/

 

皆さま9月9日

 投稿者:朝妻 力  投稿日:2006年 9月 9日(土)21時24分9秒
返信・引用
  お待たせいたしました。
ご依頼の添削依頼・質問への回答です。句作りにお役立て下さい。
雲の峰は会員作品を中心にした月刊俳誌です。作品の紹介・鑑賞・連載などに加え、句会での指導を筆録した「俳句の肝どころ」など、初心の皆さまでも楽しみつつ俳句の勉強ができます。
★半年会費(6000円)又は1年会費(12000円)をご納入いただきますと会員になれます。会員には月刊俳誌「雲の峰」をお送りします。
★入会後1年間は特別添削指導を行います。1ヶ月5句。無料です。
★入会時に1年会費をご納入された皆様には、皆川盤水編「実用季寄せ」または朝妻力句集「晩稲田」を差し上げております。
雲の峰ホームページの「雲の峰紹介・新会員募集」
http://www2.ocn.ne.jp/~riki/intoro/indexe.htm
ご参照の上見本誌をお申込み下さい。

峰世様
原句 雨の音真夜中秋の気配して
感想 形を理解するには難しい句形です。「気配して」と言いさしで終っ
   ていますが、「て」は動詞に結びつく言いさしです。となりますと
   A 気配がして●●した。 と、●●を省略している
   B 気配がして雨の音。  と、上五に戻る
   という2つの意図が考えられます。
   Aだとすると●●(動作)が何であるか特定できません。例えば
   「酒買ひに」とすれば「行く」「出かける」が省略されていること
   が誰にでも理解できます。この場合の「して」はこれを受けるべ
   き動詞が類推できません。従ってAは成り立たないのです。
   Bとしますと、「気配がして雨の音がしている」という意味になり
   ます。「雨の音に秋の気配を感じる」なら通じますが、「秋の気配
   がして雨の音がしている」となりましとちょっと理解しにくい文
   脈となります。結果的にこの「して」はAでもBでもない……。
   よく「……して」という句を見かけますが、受けるべき動詞がし
   っかりしていないケースが多く、よほど気を付けないと失敗して
   しまいます。
添削 真夜中に夜具をかけたす九月かな

りんどう様
原句 秋高し抱き取る嬰に水の音
感想 俳句の世界では嬰と書いて「やや」と読むことが当然のように行
   なわれますが、正しくは「稚」と書きます。
   水の音が分からないのですが……。体内を流れている水分(血
   液?)の音がしているのでしょうか。それともミルクを飲んだ直
   後でそれが水音のように聞えるのでしょうか……。そのあたりが
   分かりませんのでとりあえず、
添削 秋高し抱き取る稚にミルクの香

田舎様
原句 法師蝉打ち消す波の荒さかな
感想 波音が法師蝉の鳴き声を打ち消した……ということでありましょ
   う。いい材料を見つけました。句をそのまま読みますと何を打ち
   消すのかが判然としません。ここは音を入れたいところです。
添削 磯波のとどろき蝉の声が消ゆ

せいち様
原句 山抜けの底を漉し出で秋の水
感想 漉しは他動詞、で滓などを取り除くために細かい目を通すことを
   言います。一方、出では自動詞。この場合は他動詞「出す」を使
   って「漉し出す」としなければ言葉として通用しません。
   秋の水と言えば澄んで清らかなことを本意本情としますので、漉
   すと言わなくても綺麗さは伝わります。そこで
添削 山抜けの底こんこんと秋の水

柳太様
原句 島々に釣瓶落しや風立ちぬ
感想 島々にの「に」ですが、これは動詞を引き出す助詞。原句は「島々
   に釣瓶落しや」で一つのフレーズ(句文)となりますので、「に」
   は「落し」という動詞に掛からざるを得ません。としますと、島々
   に釣瓶を落したという意味になり、釣瓶落しという季語の意味が
   消えてしまいます。英虞湾ということですので、
添削 英虞湾に釣瓶落しの風立ちぬ

朝子様
原句 篝火や手綱たくみに鵜匠の手
感想 とても良く出来ている一句。篝火で暗さの中の明るさを思わせ、
   鵜匠の手に焦点を絞るあたりは見事です。俳句かあるいは短歌、
   詩などの経験をお持ちでしょうか。このまま作り続けて下さい。
   この作品のように見たことをそのまま詠んで頂ければかなりのス
   ピードで上達します。

仲山小百合様
原句 コンクリート仰向けなりて蝉むくろ
感想 小百合さんの表現したいのは
    コンクリートに仰向けとなりて蝉むくろ
   であると思います。蝉が仰向けになって死んでいる光景。哀れを
   感じさせると共に、一つの季節の終りを思わせてくれる光景です。
   さて、原句では「コンクリートに」の「に」、「仰向けになり」の
   「に」は省くことが出来ません。「に」とか、「の」とかでつなぐ
   ことで、意味を正しく伝えることができます。
   なお
添削 舗装路に仰向けとなる蝉骸   骸=むくろ

宮本磯雄様
原句 落ち蝉の掃かれて終の声漏らす
感想 死に行く蝉の一瞬を見事にとらえました。秀逸の一句。句意、句
   形とも文句ありません。このままで結構です。

トツ様
メッセージ有難うございました。船に乗って出かけたとのこと。そこで
上げる網ですと大方は刺し網でしょうね。仕掛け網ではどんな状況か伝
わりませんが、刺し網とすれば乗船していることは明らかになります。
多くは海底に刺しますので、海底を泳ぐ魚が漁の対象となります。そん
なことで原句は
刺し網に鯵の跳ねゐる朝ぼらけ
などとしましょう。このようにできるだけ具体的に表現します。

川村淳子様
コメント有難うございました。俳句は短いだけに言葉やそのつながり、
そして季語との関係など一朝一夕では理解し難いものがあります。何度
同じ指摘をうけてもめげずに挑戦する。それが上達の近道です。お励み
下さい。

悦郎様
メッセージありがとうございます。投句間隔ですが、朝妻が回答をして
から2週間を空けて……ということです。月一回になる場合もあります
し、2回となる場合もあります。ただ、このコーナーだけで俳句を理解
するには相当な無理が伴います。もし本気を出して俳句を学びたい……
ということでしたら、お手近の俳句結社に入会されるようお勧めします。


弥太郎様・岩田勇様。至言様・風子様・江生様・仲山小百合・きまいら様
メッセージありがとうございました。俳句は17文字の自分詩、そして
1日1行の自分史。これからもお楽しみ下さい。

http://www2.ocn.ne.jp/~riki/

 

皆さま9月1日 No2

 投稿者:朝妻 力  投稿日:2006年 9月 1日(金)21時22分34秒
返信・引用
  たいへんお待たせいたしました。
ご依頼の添削依頼・質問への回答です。句作りにお役立て下さい。
雲の峰は会員作品を中心にした月刊俳誌です。作品の紹介・鑑賞・連載などに加え、句会での指導を筆録した「俳句の肝どころ」など、初心の皆さまでも楽しみつつ俳句の勉強ができます。
★半年会費(6000円)又は1年会費(12000円)をご納入いただきますと会員になれます。会員には月刊俳誌「雲の峰」をお送りします。
★入会後1年間は特別添削指導を行います。1ヶ月5句。無料です。
★入会時に1年会費をご納入された皆様には、皆川盤水編「実用季寄せ」または朝妻力句集「晩稲田」を差し上げております。
雲の峰ホームページの「雲の峰紹介・新会員募集」
http://www2.ocn.ne.jp/~riki/intoro/indexe.htm
ご参照の上見本誌をお申込み下さい。

池田 楓様
原句 蓮の露半ばをこぼし立ち直り
感想 蓮の葉でありましょう。溜まっていた露を半分ほど零して立ち直
   ったという光景。いい場面を見つけました。
   表現について考えてみます。立ち直った主体が何かを特定できま
   せん。強いて特定しようとすれば露になってしまいます。ここは
    蓮露を半ばこぼして……
   とする必要があります。また「直り」は連用形といいまして、言
   いさしの形です。一句に一箇所は言い切り(終止形)ましょう。
   また蓮と露と二つの季語が入りました。全体の状態を表すには蓮
   の葉を抜くわけにはいきませんので、露を雨などに変える必要が
   あります。
添削 雨半ばこぼし蓮の葉立ち直る

杉浦 太一様
原句 目つむりて虫の声聴く露天の湯
感想 露天の湯が虫の声を聞いている印象になりました。形は
添削 露天湯に目つむり聴く虫の声
   となります。これで一応は完成となりますが、類句類想の多さが
   気になるところ。あと一歩踏み込んで詩情を探すとまた面白い作
   品ができあがります。

川村淳子様
原句 はかなさや蝉の命終ゆ白き腹
感想 終ゆ、正しくは「終ふ」となります。句点(。)を打ってみます。
    はかなさや。蝉の命終ふ。白き腹。
   と三段切れになりました。言葉が断絶しているだけに全体の意味
   が通らなくなります。
案  はかなさや落蝉白き腹を見す
   いったんこうなりますが、はかなさが主観的すぎます。ここは
添削 夕風や落蝉白き腹を見せ

利祥様
原句 久方に空縦に割れ雷雨来る
感想 久方は天・空にかかる枕詞(まくらことば)。久し振りにというこ
   とでしたら、「久し振りに」「久々に」などを使います。
   一句全体の主語が雷雨でありますので、「空縦に割れ」ではなくて、
   「空縦に割り」とするのが正しい表現となります。
添削 空縦に割り久々の雷雨かな

きまいら様
質問 諧謔句成功の秘訣をお教えください。
回答
例えば山本健吉によりますと「即興・挨拶・滑稽」とありますように、
俳句の要素として「滑稽」が存在することは確かです。辞書には滑稽の
「滑」は乱、「稽」は同の意。知力にとみ、弁舌さわやかな人が、巧みに
是非を混同して説くことをさすとあります。
一方、諧謔はおもしろい気のきいた言葉。おどけ。しゃれ。などで滑稽
とは微妙にニュアンスが違います。おどけや洒落は俳句には要らない要
素という気がします。そこでここでは滑稽についての愚感を……。
  名にめでて 折れるばかりぞ 女郎花
           われ落ちにきと 人に語るな
  この歌、僧正遍照が嵯峨野の落馬のとき詠める歌なり。
  俳諧の手本なり。
  詞いやしからず、心ざれたるを上句とし、
  詞いやしう、心のざれざるを下の句とする也。
服部土芳の「三冊子」の一節です。遍照の歌の意は、
  その名の通り、折れるばかりにしなやかな女郎花よ。
  (この美しさに惑わされて)
   私が落ちたことは、誰にも言わないでくれ……。
現実には落馬した折りに女郎花を見つけたのでありましょう。そこで「私
が落馬したとは誰にも言わないでくれ」というせりふが生まれた。
この歌を読む限りでは落馬したのか、女郎さんにころりと参ってしまっ
たのか分かりません。作者が僧正という地位の僧侶であるだけに思わず
くすりと笑いたくなる内容。これが
  詞いやしからず、心ざれたるを上句とし、
  詞いやしう、心のざれざるを下の句とする也。
の上句なのでしょうね。
世間のことを知らずに申し訳ないのですが、最近、身近で滑稽を感じた
作品をあげておきます。
  鈴鳴らし蛇を急かする添乗員   鶴田 武子
  眼張釣り一尾に一日使ひきる   岡本 明美
  長閑けしや離宮の畑に肥袋    木村てる代
繰り返しになりますが、単なることば遊びやおどけや洒落は俳句には不
要と思います。

奈津様
原句 鰯雲一言多きを悔やみ居る
感想 一言を悔やむ……。よくあるだけに身につまされる内容です。
   原句は中七が八音の字余り。一言と言えば、多いは要らないので
   はないか……。そんな気がします。また「居る」は現代語の「居
   る」(終止形)なのか、文語の「をり」の連体形なのか、ちょっと
   ややこしい所があります。
添削 一言の重み思へり鰯雲
   と、多い、悔やむと言わなくとも強烈に伝わってくれます。

敬ちゃん
原句 夕立や季節がかわる時を知る
感想 夕立やの「や」は文語。「季節がかわる」は口語(現代語)。一句
   の中に文語口語が混在するとちょとした稚拙感が出てしまいます。
   自己流では何十年やってもどこか疵のある作品が目だってしまい
   ます。そんな意味で、もし俳句をしっかりと学ぶのであれば基本
   を学習しましょう。
添削 夕立に一つの季節過ぎゆけり

トツ様
原句 夏暁や雑魚の跳ね交ふ仕掛け網
   朝焼や能登沖にひく仕掛け網
感想 どちらが……ということですが、具体的という点で一句目でしょ
   うね。ただし、雑魚が跳ねているとするとこれは漁師さんには気
   の毒な情景。鯵なら鯵が跳ねている方がいいのです。
   仕掛け網としていますが、実際には、何網なのでしょうか。定置
   網・刺網・まき網・底引き網など色々の網があります。どんな網
   かを把握し、例えばそこに跳ねている魚の状態を表現します。そ
   うなりますと漁船に乗り込まなければ見ることは出来ません。
   いずれにしてもちらっと見て作るのではなく、実際にそのものに
   触れて作る、触れるほど近づいて作るということを基本にお励み
   下さい。

江生様
原句 次世代へ命つなげて蝉の落つ
感想 句形はしっかりできております。句意を考えますと、「次世代へ命
   つなげて」という把握は見えるものでないだけに、考えて作った
   という印象です。僕たちが考えつくことは大方先人が考えたり研
   究している内容。独自の把握とは言えないのが辛いところです。
添削 満ち足りし声を残して蝉の落つ
   としてみます。これですと作者の発見であり、考えて作ったとい
   う印象は無くなりますね。俳句は考えて作ってはいけない。見て、
   聞いて、触れて、嗅いで、味わって……つまり五感(目・耳・鼻・
   舌・皮膚)をいっぱいに働かせて作ります。

危機に直面様
原句 陰影の 私を連れて 歩みだす
感想 表記が分かち書きになっていますが、俳句程度の長さですと正し
   く表現されていれば通じます。「ここで息を切れ」とか「ここで意
   味を断絶せよ」と強要している趣がありますので間にスペースを
   入れるのは避けた方が良いです。
   原句、季語がありません。例えば
添削 炎昼へ私の影を連れ歩む
   となりましょうね。なお、先行する作品に
    吸殻を炎天の影の手が拾ふ     秋元不死男
   があります。

http://www2.ocn.ne.jp/~riki/

 

以上は、新着順81番目から90番目までの記事です。
これ以下の記事はありません。
1  2  3  4  5  6  7  8  9  |  《前のページ |  次のページ》 
/9 


[PR] アンチエイジング